スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

1 本誌沿い 狼陛下の花嫁 誘拐事件

IF【臨時花嫁】24 さきcolor

【幕間・王宮SIDE】


「―――何?几家の女主人が?」

黎翔は浩大の報告に安堵したと同時に無性に腹立たしさを覚えた。
浩大曰く、夕鈴はこの件を自分で解決させるらしい…
こちらは相当心配したというのに、夕鈴は自分を大切にしようとしない。
そんな夕鈴の行動に、黎翔は腹立たしさを感じたのだ。
しかし、次の浩大の報告に、何だか納得もしてしまった。

―――几家の女主人の、失踪。
あの強烈な女傑のことだ。利の絡まぬことには手を出さないだろう。
出すにしても、家族に所在くらい伝える筈だ。
それがないとなると…なるほど、そう言う事だ。
しかも、実際に夕鈴の幼馴染の金貸し君がそう認めたらしいし。
そんな状況を、夕鈴が放っておくはずがない。

「―――自分が攫われたというのに…」
「ソレ、お妃ちゃんの頭の中にもう無いんじゃねーノ?」

良くも悪くも、お妃ちゃんは一直線だ。
こうなった経緯とか自分がされたこととか、きっとそういうのは関係ねぇんだろうな。
ただ、幼馴染の危機だと思ったから、黙っていられないと思っただけで。

「ホントに、面白い娘だよ、お妃ちゃんは」
「――浩大。李順に伝言を」
「ハイヨー」

ガタリと椅子から立ってそれだけを言うと、黎翔は部屋を後にする。
言わなくても分かる。
浩大は国王側近に陛下の『伝言』を伝えるために、天井から移動を始めた。


・・・続く

 続きを読む 

スポンサーサイト

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

2 現代パラ  幼な妻

現代パラ【幼妻仮夫婦】18  さきcolor

「―――っ」

再び傷口を舐めようとする黎翔の腕から、夕鈴は渾身の力で自分の腕を引っ張った。

「こ、こ、こんなの消毒じゃありませんっ…」

腕を離された黎翔さんは不満そうだったものの、これだけは譲れない。
自分の血は、決して綺麗なものではない。
血を汚いと思っているのではない。
だけど、黎翔さんのような綺麗な顔の人に舐められて平然としていられるほど…それを甘受できるほど綺麗だとは思わない。

「なら、早く救急箱を…」

そう言って立ち上がろうとする黎翔さんを、夕鈴は制する。

「い、いえっ!これくらい自分でやりますので!黎翔さんは座っていて下さい!」

自分が明玉の家に泊まると言い、その明玉に言われて黎翔に内緒で夕食を作りに来たことは、とうに頭の中から抜けていた。

「いや、君は怪我人なのだから、君が座っていると良い」
「こんなの、怪我のうちに入りませんっ!」

たかが指先を切っただけである。
動けない重傷じゃないのだ。
こんなことで、黎翔さんの手を煩わせたくない。
すると、黎翔さんは少し怒ったように声を低くした。

「ほぅ…君は、私の心配を無碍にすると?」
「そ、そんなこと言ってませんっ…」
「なら、大人しくしていることだ」

結局言い負かされた私は、黎翔さんが救急箱を持ってくるまで大人しくしているしか無かった。


*****************

「……」
「……」

二人の間に、沈黙が流れる。
この頃になって、やっと夕鈴はこの状況を思い出した―――自分は、本当は明玉の家に泊まると宣言していたことに。
本当は、ここに居る筈のない状況だということに。
なのに、ここに来て夕食を作っているとは、どのような状況だ。
夕鈴は頭を抱えたかったが、片手は黎翔に取られて手当てを受けているため、それも叶わない。
頭の中では大混乱の夕鈴に、黎翔は追い打ちをかける言葉を言う。

「夕鈴―――何で、ここでご飯を作ってたの?」
「―――!」

恐れていた事態だ。
ここで黎翔さんに見つかることなど、想定していなかった。
―――どうしてくれるのよっ!明玉!
この場に居ない親友に、責任転嫁したくなるほどに。
結局、言い訳を思いつかなかった夕鈴は、正直に言う事にしたのだった。

「あ、あの―――明玉が、黎翔さんの夕食はどうするの?と言って…」
「―――君が居ないなら、夕食は出前か食べないかのどちらかにしようかと思っていたのだが…」
「そ、それは駄目ですっ!」

ある程度予想はしていたものの、本当に予想通りの黎翔さんの言葉に、夕鈴は声を大きくした。

「―――何で?」

あくまで淡々と、黎翔さんは私に答えを促してくる。
それが何だかこの人との差を感じさせるもので、夕鈴は無性に悲しくなった。

「だ…だって。出前や外食は栄養が偏っていますし、何より食べないなんて選択肢は、もっと駄目です!」
「たかが一食抜いたところで、問題ない」
「問題なくないです!黎翔さんは大人の男性なんですから、ちゃんと栄養のあるものを食べないと、健康に良くないです!」
「―――」

力説する夕鈴に、これ以上何を言っても無駄だなと感じる黎翔。
…ならば、違う方向から攻めてみるか…

「―――なら、その『大人の男性』の僕の前で、そんな可愛い恰好をしている夕鈴は、良いの?」

そう、指摘する。

「―――っ?!」

指摘されて、夕鈴は自分の恰好を思い出した。
バッと自分の腕で身体を隠そうとするが、またもや片手を黎翔に取られているため、それは叶わなかった。

「あっ、あのっ、こ、これはですねっ」

焦りながらも説明を試みるが、気が付いたら

「―――無防備過ぎだ」

いつのまにか、黎翔さんの腕の中に囚われていた―――



テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

5  Yコラボ ☆  紫雨―しう―

紫雨―しう― 6   よゆままcolor

そんな事云われるだなんて、思いも寄らなかった。

狼陛下が演技でない、だなんて・・・
寝耳に水とはこういうことを云うのね。

でもそれならどうして初めて逢った時に、演技だと云ったのかしら。
それをどうして今になって、嘘だったと告げるの?

私は混乱してきて、先程の陛下の行為も完全にどうでもいいことになっていた。

「陛下・・・・・・・・どちらも本当なのですか??」

恐る恐る訊ねる。
でも本当はその答えを知るのが怖い。

事実を知るのが。


「どちらの私も私なのだと云ったら、君はどうするの??」
「・・・どうする??」

私は返答に困った。
だから同じ言葉を繰り返す。

「僕の元から逃げる??」
「えっ??」

逃げる???
それは解雇されるってこと??

まぁ、借金は無くなったんだし、
解雇も同然だしね。

じゃあ、さっき陛下が云ったことは・・・何だったの??
『私が辞して良いと云ってないのに去れるはずはない』とか何とか。

もう何が何だか分からない。
陛下の本当の想いも分からない。
事実と虚構が混じり合い、私を翻弄していく。

「陛下・・・・・・・・・事実は?」

勇気を出して再度訊ねる。

「夕鈴、どちらの私も私だよ。」

その言葉に衝撃が走ったのは云うまでもない。


……続く

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

5  Yコラボ ☆  紫雨―しう―

紫雨―しう― 7   さくらぱんcolor

カツ……

乾いた靴音が、静かな室内に響いた。
一歩づつ陛下が近づいていく……

いつもの雰囲気と違う
硬質で……怖い。
本能的に、私は一歩後ずさった。

信じていたものが、崩れ去る音が聞こえた。

“夕鈴、どちらの私も私だよ。”

先ほどの陛下の言葉が木霊のように耳に残る。

優しかった陛下も
甘い陛下も
あの笑顔も
すべては、嘘だったということ?

認めたくなくて、私は小さく被りを振った。
青ざめた顔は、冷たい狼陛下しか見えなくて……
冷たい硬質な笑顔は、いつもの優しい陛下の顔でなくて

“狼陛下”

通り名の片鱗を纏い由縁を知った気がした。。

「ほう?
私から逃げるのか?」

鋭い眼光に射すくめられて……
くず折れそうになる、膝が笑った。

「……嘘ですよね、陛下?」


現実と悪夢の狭間で、私は認めたくないのに

そういえば、あれも?
コレも?

どこかで納得している自分も居て……

「私が、怖いか?夕鈴」





……とんっ。

陛下の近い声の距離に、
気づけば、壁際に私は追い詰められていた。


……続く

5  Yコラボ ☆  紫雨―しう―

紫雨―しう― 8   よゆままcolor

もう逃げられない・・・・
私は逃げたいの?
いや、そうじゃない。
陛下の味方でいたい・・・はず。

でもこんなのは駄目なんだと、私の奥底で警鐘が鳴る。

「へ・・・・い・・・か、こんなのズルいです。」

「ズルいとは?」

「・・・・・・・・・こんなの陛下じゃ・・・・ない。」

紅く・・・そう深い紅の双眸がキラリと輝きを増す。
口元に宿る妖しい笑み。

「では、本当の私とは?」

陛下は、私に質問しかしない。
その間も詰められていく……陛下と私の距離。

「ち・・・・が・・・う。」
「違うとは?」

徐々に近づいてくる 端正な顔。
私は耐え切れず……不意に顔を背けた。

どうしていいのか、分からないから。
背けた顔に迫る長い指。
顎下に入れられ、ツィッと陛下の方に向けられる。

その瞬間、私は堅く瞳を瞑った。

・・・・・怖い。

恐怖が吹き荒れる。
私の中で。


うんっっ????
温かい。


薄眼を開けると。
そこには、陛下の真摯な瞳が。

そして・・・・・触れ合っている唇。
いや違う、口付けられている。

「あっ~ん。」

角度を変えられて、何度も塞がれる唇。
















長い・・・・・・・沈黙の刻。

流れ込んでくる陛下の想い。
溢れだす私の想い。

いつの間にか、私の頬には光る滴が滑り落ちていた。

どんな陛下でもいい。
この時。
今、まさに相対峙しているのが陛下なのだから。

狼陛下であろうと。
小犬陛下であろうと。

あるがままのこの姿が真実。
私が見つめているのが本質。
そして感じるものが真(まこと)。

溢れだす涙が、止まらない。


「夕鈴??」

名残惜しそうに離される唇。
私は慌てて、手の甲で涙を拭い取った。

「陛下、私・・・わかったんです。
どちらの陛下も陛下なんだと。」

途端、陛下がふんわりと・・・・・そう、穏やかに微笑んだ。
つられて私も笑みが零れる。

「これからも、そのままの陛下でいてください。
私は、傍にいますから。」


そう云った私の瞳からもう紫雨が流れることは無かった。



END

 続きを読む 

プロフィール

momo苺

Author:momo苺
こちらは白陽国SNS地区のコミュニティ・ログ倉庫です。

momo苺は、このログ倉庫の架空番人です。
コミュの某所にて、メンバーと呟いています。

カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

06月 | 2014年07月 | 08月
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -


目次
検索フォーム
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
小説・文学
966位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
二次小説
409位
アクセスランキングを見る>>
カウンター
現在の閲覧者数:
marble-color
こちらは、リンクフリーです。
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。