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5  Yコラボ ☆  紫雨―しう―

紫雨―しう― 4.   よゆままcolor

「どうして・・・夕鈴は泣いてるの?」
「どうしてでしょうね。私にもわかりません。」

分からないはずはない。
自分自身の気持ち。
封をしても、いつの間にか溢れてくる。
そして勝手に私の心を蠢く。

「へ・・・いか、私・・・・後宮を辞することになりました。
色々と有難うございました。」
「えっ??どうしてっっ??」
「李順さんから『借金が完済された』と告げられて・・・私、自由の身となったんです。」

涙声にならないように、努めて明るい声音で黎翔に告げる。

「そういえば・・・今日、李順が云っていたような。」
「はいっっ、本当にお世話になりました!!!」

夕鈴はスクリと立ち上がって、深々と頭を下げる。
その際に地面に零れ落ちた一滴を、黎翔は見逃しはしなかった。

「夕鈴!!!誰が辞してよいと云った??私は何も命じてはいないのだが。」
「いや・・・でも。」
「李順がどう云おうと、この国の王は私だ。その私が許可してもいないのに、どうして君は私の元から去れると云うんだ!!!」

目の前の深紅の瞳が、力を帯びて輝く。
誰も『否』と言わせないほどの眼力。


これこそ、陛下が『狼陛下』たる所以なのね・・・・。


夕鈴はぼんやりとそんなことを考えていた。


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  • 2014年05月10日 (土)
  • 01時39分35秒
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