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1 本誌沿い 春・夏・秋・冬

四巡目【秋】  さくらぱんcolor

「陛下。
そんなに見つめないでください。」

ほんのりと頬染めて
呆れたように、呟く夕鈴。

「珍しくもないのに、
よく飽きませんね……」

「だって……
面白いよ、夕鈴。」

クルクル……と、
夕鈴の手元で瞬く間に綺麗に剥かれていく梨は、
細く長い皮を、蛇のようにとぐろを巻いて……お盆へと落ちる。

果物を剥いて食べることなど、
僕は自身ではしない。

戦場で、梨などは皮ごと食べるのが普通なのだ。
今では王となり、果物は剥いて食卓に出される。

こんな風に目の前で、自分の為だけに、剥いてくれる姿を目にすることは無い。
それが、他でもない大好きな夕鈴だから……

「はい。
陛下、剥けましたよ!?」

四つ割りにして、食べやすいサイズに切った梨を
夕鈴は、手元にある器に入れようとした。

「……待って!」

僕は、夕鈴の手首を取り
梨を僕の口元へと寄せた。

カシャ…

歯触りの良い音を立てて…
瑞々しく甘い梨を
夕鈴の手元から、直接食べた。

「うん。
甘くて美味しいね♪」

「……っ!
へいかぁ!?」

一瞬、動きを止めた夕鈴。
火がついたかのように、かぁぁぁぁっ・・・と、顔が赤くなった。

僕は構わず、二口目を齧る。
その時、僕の歯が、夕鈴の柔らかい指先をかすめた。

「陛下、ちゃんと受け取ってください。
ご自身で食べられるでしょう?」

益々、真っ赤になって
しどろもどろに、抗議する夕鈴。

可愛い……
ますます困らせたくなる。

好きという気持ちが加速する。
可愛い顔を、もっと見せて…・・・・

僕は意味深な視線で、夕鈴を見つめたまま…
三口目を頬張る。

「君の手ずから食べた方が、美味い。
それに…………」

「それに!?」

「こうしていると、本物の家族(夫婦)みたいだ…」

夕鈴の柔らかい指先についた甘い汁を
僕は、ゆっくりと舐めとった。

君は、恥ずかしがり…
手を引っ込めようとするが……

逃がさないよ、夕鈴。
逃がすわけが無い。

「夕鈴。
おかわり!」

君が剥く どんな果実も
君という果実には適わない。

甘く蕩ける、魅惑の果実

いつの日か、夕鈴。
君という果実を食べる日を楽しみにしよう!

瑞々しく 初々しい
甘く柔らかな僕だけの果実

今は、まだ味見だけで我慢しよう。
きっと、その日は遠くない未来。

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  • 2014年10月05日 (日)
  • 21時08分57秒
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