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2 現代パラ  幼な妻

現代パラ【幼妻仮夫婦】9 さきカラー

――放課後、理科室。

黎翔はクルクルと、手元にある試験管を弄りながら携帯を操る。
試験管の中身は何の変哲もない”とある液体”だ。
―――突然、黎翔は眼を眇めた。そして…

パリーンッ

試験官が割れる音が響いた。

「―――っ、…っぶねー…」

ひやひやした~と、呑気な表情の中にも冷や汗を滲ませ、理科室天井にある脱出口から幼い顔立ちの少年が降りて来る。

「―――浩大。気配もなくそこから出入りするなと何度も言っているだろう」
「悪ィ!つい癖で!」

全く悪びれもせずに、浩大と呼ばれた少年――実際は青年と言う年齢だが――が言う。

「それにしても”先生”。あんたが投げたあの試験管…―――もしかして、硫酸じゃねぇ?」
「それがどうした?」
「いやいや、どうした?じゃないっすよ!危ねーって!」

そんな物投げつけられては、たまったものではない。
飛び散った液体が当たっただけでも痛い。
それなら刃物を投げつけられた方がマシだと思えるくらいだ。

「…ところで、さっきから何やってるんすかー?」
「…夕鈴の居所を見ている」
「…はい?」
「今日は友人の家に泊まると言っていたからな。本当にその友人と居るのか、なにかに巻き込まれてはいないかと、動向を見ているのだ。――夫と言うのは、妻の安全も確かめなければならないのだ…―――大変だな」

―――いや、そりゃ違うデショ。
とは、口が裂けても言えない。
ましてや…―――その行動が、どう考えても妻をストーカーする夫の構図だとは、死んでも言えない。
いや、死にたくないから言えない、が正しい。
どうやら、先ほどからずっと携帯を弄っているのは、GPSでお嫁ちゃんの動向を監視していたようだ。

「―――今は、スーパーに居る。傍に、今日夕鈴が泊まると言っていた親友も。―――どうやら、本当に友人宅にお泊りするようだ…」

その言葉が、安堵とも哀愁たっぷりとも言える、何とも笑え…いや、同情を誘う声音だった。
…というか、お嫁ちゃんの友達のGPSも見てるのか?
というか、知ってるのか?
この分だと、そのお嫁ちゃんの親友とやらの、携帯番号やアドレスも知ってそうだ。

―――お嫁ちゃんも、御気の毒に。

こんな厄介なお人に目を付けられて。
こりゃぁ…一生振り回されるだろうな。

ご愁傷様。

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  • 2014年03月26日 (水)
  • 19時05分19秒
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