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1 本誌沿い 短編

【短編】菓子珍景2

第二話です。
本当はこの話は2つにわかれてたのですが、まとめてみました。

ではどうぞ!




李順さんは優雅に退室。
夕鈴たち一行も籠にくっきーと花茶を詰め、執務室へ向かった。

ちょうど少し和らいだ陛下の顔が夕鈴の歩く先に見えた。
本当に一段楽みたい。よかった。

「どうしたのだ。我が妃よ」
「陛下。侍女と厨房をお借りして異国のお菓子を作りましたの。南の四阿で少し休憩いたしませんか?」
「我が花に誘われては断れぬな。行こうか、妃」

陛下は夕鈴を軽々と抱きかかえる。

「一刻ほどで戻る。それまで各々自分の仕事を進めておくように」




「陛下っ。あの〜。私っ!いつまでこうしてればっ」

もうとっくに南の四阿につき、お茶の準備を終えた侍女も「一刻いたしましたらお迎えに参ります」と言って姿を消した。
なのにまだ私は膝の上。ぎゅーぎゅーと抱きついてくる大きな小犬は離してくれそうもない。

「だってー。わざわざお嫁さんが僕のためにくっきー作ってくれたんでしょ!嬉しくって!!僕くっきーって初めて見たけど美味しそうだねぇ!夕鈴が作ってくれたから美味しそうにみえるのかなぁ!」
「陛下っ!見るばかりでは食べられませんっ!!お茶がないと意外とぽろぽろして噎せそうになるんですよ?」
「えー、そうなの。仕方ないなぁ。夕鈴が淹れてくれるお茶も美味しいし、仕方ないかぁ」

私はようやく陛下の膝上から解放され、お茶を淹れた。

「どうぞ」

ほんのりと焦げ目のついた黄金色のくっきーはそれはそれは美味しそう。

「夕鈴。くっきー食べさせて?」
「え!ちょっと陛下っ?!何言ってるんですか!?」

夕鈴はぷしゅーと音をたてそうなほど真っ赤になる。

「だって僕の為に作ったんでしょ?たべさせて、夕鈴」
「早く早く」

無邪気に小犬が大きな口を開けている。
夕鈴はぐるぐると目を回し倒れそうになると…

「これも演技の練習だよ?」

手早く腰を攫った狼が牙を剥いていた。

ぎゃあああっ!狼陛下?!
なんでっっ
さっきまで嬉しそうな小犬だったのにっ!?

「はいっ!」

そうだっ!これは演技の練習なんだっ!頑張らなきゃ!

反射的に勢い良く返事をした夕鈴はそれでも恐る恐る、くっきーを1枚手にとる。

震えるてで兎は恐る恐る狼の口元へくっきーを運んだ。

待ちきれなくなったように大きな口を開けた陛下が逆に夕鈴の指をめがけて迫ってくる。
反射的にあわてて手を退けようとするけれど、陛下の左手は私のくっきーを持つ手をしっかりと掴んでいて離れそうにもない。

強引に私の手を掴んでくっきーを食べている。

結局私が食べさせたのか私の指が食べられたのか。陛下は残ったくっきーの細かい欠片を夕鈴の指から舐めとってしまった。

兎は腰が引けてもう狼の顔なんて見えてない。

たっぷりと兎の指を舐めて味わった狼が一言。

「ゆーりん!もう一個ちょうだい」
「も…もう一個ですか?!」
「ゆーりんが食べさせてくれなきゃたべられないよ!これは」

いっきに夕鈴の顔が青ざめる。

「もしかしてそんなにまずいんですか⁈侍女さんたちに陛下に1番に食べさせてあげるのがいいっていわれて、私、味見してないんです」
「まずいんですか!そうなんですね!」

夕鈴はさっとくっきーに手を伸ばした。

「だめっ!!!!」

夕鈴の口に入る直前。陛下が素早く夕鈴からくっきーを取り上げ、自分の口に運ぶ。

「全部私のものだ。例え愛する妃にでも1枚もやらん」

えええ、ここでまた狼?!

「なーんてね!」
「でも、全部僕のなのは本当だよ!」

そういって小犬陛下はぱくぱくと自分の口にくっきーを運び…30枚はあったくっきーはあっという間に全部陛下の口の中。

「へーか。私も1枚くらい…食べたかった…」
「夕鈴はだめ!」

陛下は大量のくっきーを無理矢理胃袋に詰め込んだせいか心なし青い顔をしている。

そしてその青さは治るというよりもひどくなる一方。いくらたくさん食べたからとはいえさすがにちょっと…。

つづく☆
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